研究室の概要

 本研究室では、いわゆる「マイノリティ」と呼ばれる人々の居住環境や生活環境を中心的な対象として、それらの人々のニーズがどのようなものか、またそのニーズをどのように建築環境に反映すべきかについて、研究を行っています。
 現代の日本は、高齢化の急速な進展や止まらない少子化の進行などに象徴されるように、社会が劇的に変化しています。そのなかで、障害者や高齢者、生活困窮者など、これまで十分な検討の対象とされてこなかったマイノリティユーザーの存在が、改めて重要なものと認識されるようになっています。
 このような社会的要請を背景として、本研究室では様々な困難に直面するユーザー像を解き明かし、それにより施設に求められる要件を再定義し、結果として各種施設に求められる建築計画の姿を明らかにすることを目的として、調査研究を行っています。
 具体的に、現在行っている研究には、以下のものが含まれます。

・障害者の居住環境
・高齢者の地域居住環境
・視覚障害者の歩行環境
・ユニバーサルデザイン 

連絡先

matsuda[at]arch1.t.u-tokyo.ac.jp 

研究室で行っている調査研究(終了したものも含む)

<視覚障害に関係した研究>
・ロービジョンを含んだ視覚障害者の歩行様態に関する研究
・アイマークレコーダによるロービジョン者の歩行時の注視傾向に関する研究
・ロービジョン者が安全に利用できる鉄道駅に関する研究
・ロービジョン者にわかりやすい医療施設設計に関する研究
・様々な見え方を備えた大学生に対応した大学キャンパスデザインに関する研究

<障害者の地域居住に関係した研究>
・重度身体障害者の地域居住に関する研究
・障害者グループホームの実態に関する研究
・障害者支援施設の生活と環境の実態に関する研究
・施設に居住する障害者の地域移行に関する研究
・精神障害者の地域居住に関する研究
・身体障害者の居宅における入浴環境整備に関する研究
・イタリア、トリエステにおける精神障害者の地域居住に関する研究
・知的障害者入所施設における環境移行に関する研究

<ユニバーサルデザイン/バリアフリーに関係した研究>
・参加型空港ターミナルビル設計に関する研究
・参加型「福祉のまちづくり」に関する研究
・東京都「ユニバーサルデザインのまちづくり」の実践に関する研究

<その他>
・福祉施設の感染症対策に関する研究
・特別支援学校の計画に関する研究
 

設計協力・アドバイス等

・障害者支援施設 あぶくま更生園 アドバイザリー(2013年〜2014年)
・西葛西井上眼科病院 ユニバーサルデザイン計画協力(2013年〜2014年)